2012年2月23日木曜日

vol.515 春先の雨音 円空仏の観音坐像

ツーリング・レポート「東海・旅の足跡」をお読みいただき、ありがとうございます。

 今日は朝から雨降りで、どことなく空気がしっとりとしている。洗濯物が乾かないと嘆いている人も多くあろうが、この雨はまた一歩と、春が近付いてきている証拠だろう。
 雨音を聞くともなく聞いていると、落ち着いた、いい気分になる。雨音だけでなく、波の音や木々が擦れる音、虫の音といった自然界の発する音は、人を包み込むような優しさが感じられる。
 それに対して、人工の音、たとえば楽器の演奏は耳には刺激的だが、何時間ともなると、精神を疲れさせる。工事現場や飛行機の騒音などは、言わずもがな最悪である。
 しかしながら、現代人の多くは、残念ながら、静寂を厄介で困ったものというように受け取っていて、静かであるべきはずの場所においても、何らかの機器の発する電子音やバックグラウンドミュージックが流されている。静寂をこよなく愛する僕にとって、暮らしにくいこと、この上ない。
 雨降りということで、バイクに乗れないのは仕方ないとしても、こうして自然界の音に癒されるのであれば、たまには、というか、ちょくちょくこんな日があってもいい。
  上の写真は僕がいま彫っている大小の観音坐像で、円空仏そっくりに彫るのではなくて、また、上手下手でもなくて、見る人(差し上げた人)にとって、光を感じられるような仏像を彫りたいと願っています。

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